警犬卡尔 2

『刑事犬カールII』（けいじけんカールツー）は、1981年4月8日から同年9月23日まで連続放送された刑事ドラマです。この作品は、TBS、東京映画、渡辺企画の共同製作によるもので、全24話にわたって展開されました。

1977年9月から1978年6月に同じ系列局で放送された『刑事犬カール』の直接的な続編として、警察犬カール号は前作と同様に「クラッフォー・オブ・ツカサドール」が演じました。ヒロインは木之内みどりから坂上味和へと変更され、共演者も加納竜や宮脇康之（後の宮脇健）から江藤博利へと変わりました。

放送時間は、前作が放送されていた『ブラザー劇場』（月曜 19時30分 - 20時00分）がバラエティ番組の『ブラザーファミリーアワー』に引き継がれたため、水曜 19時00分 - 19時30分に変更されました。この変更により、本作は複数の企業が提供している番組となりました。

主役の「カール」は、前作に引き続き主演犬「ジル」及びその妹、弟、いとこの4匹が演じました。妹犬は兄の代役として使用され、弟やいとこは物を噛んだり、嗅ぎたりといった細かい演技シーンで活躍しました。その「芸達者ぶり」が話題となったカールの役割は、実際の撮影では複数のカットを重ねて演出されており、湯浅憲明監督は「実際の犬には出来ないことを見せ、嘘のようにも見せて視聴者を欺き、恥ずかしい気持ちになる」と語っています。

日本にはハリウッドのような動物の技能訓練プロダクションが存在せず、製作者側が巧みな工夫を凝らして犬の演技を撮影する必要がありました。特に演技訓練を受けたわけでもない主演犬のジルは、ストレスが積み重なった結果、番組の終盤には体力が著しく衰え、ダッシュも困難となりました。本作終了後には、残念ながら死んでしまいました。このように、動物の番組は人気はありますが、労力が多く成果が少ない世界であることを振り返っています。